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犬の誤飲:症状と対処法

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7分で読めます 最終更新:

出典:動物との暮らしの百科事典『PawPedia』

獣医学の情報源に基づいてファクトチェック済み

目次

概要

犬が何かを飲み込んだ場合は、元気そうに見えてもすぐに獣医師に連絡し、獣医師に言われない限り吐かせないでください。腸閉塞のサインには、繰り返す嘔吐、食欲不振、お腹の痛み、排便時のいきみがあります。口やお尻から垂れているひもは決して引っ張らないでください。

犬の異物誤飲
黄色い毛の犬がリビングのラグの上に寝そべり、人の手が床にある2つの小さなゴムのおもちゃに伸びています。
ラグに寝そべる犬と、小さなおもちゃを拾い上げる手
別名消化管内異物
原因靴下、おもちゃの破片、骨、トウモロコシの芯などが、のど、胃、腸に詰まった状態
最もリスクが高い犬若い犬、特に大型犬
初期症状のどの場合は、通常、突然のよだれ、えずき、前足で口をかく仕草。消化管の場合は、症状が現れるまでに数時間から数日かかることがある
よく見られる症状胃や腸の場合:嘔吐(多くの場合は複数回)、食欲不振、元気がない様子、腹部の痛み、下痢、排便時のいきみ
診断X線検査。布、プラスチック、多くのおもちゃの場合は、造影剤または超音波検査
治療胃の中の異物は多くの場合、獣医師が内視鏡で摘出する。大きすぎる、鋭すぎる、または腸内にある場合は、通常は手術が必要
予後異物を早期に発見して取り除けば、ほとんどの犬は順調に回復する
予防靴下、ヘアゴム、子どものおもちゃ、裁縫道具は犬の届かない場所に保管する。ふたがしっかり閉まるゴミ箱を使う
緊急となる場合のどを詰まらせている、歯ぐきが白っぽい・青い、嘔吐を繰り返す、お腹の腫れや痛み、倒れる、鋭いもの・電池・ひも・大きなものを飲み込んだ

犬は口を使って世界を探索します。かんだもののほとんどは吐き出されるか、問題なく体を通過します。しかし時には、靴下、おもちゃの破片、骨、トウモロコシの芯などが、のど、胃、腸に詰まることがあります。獣医師はこれを「異物」と呼びます。異物は消化管をふさいだり、消化管の壁を傷つけたりすることがあり、その両方が起こることもあります。

犬がよく飲み込むもの

異物を飲み込むことが最も多いのは若い犬、特に大型犬です。よく飲み込まれるものには、靴下、下着、タオルなどの布類、おもちゃやボールの破片、プラスチック、ゴミ箱から出した食品の包装、木の枝、石、骨、牛皮ガムやデンタルガム、トウモロコシの芯などがあります。

靴下、ボール、トウモロコシの芯のようにかさばるものは、消化管を完全にふさいでしまうことがあります。針、釣り針、骨のかけらのように鋭いものは、消化管の壁に穴をあけることがあります。ひも、糸、毛糸のように細長いものには、それ特有の危険があります。一方の端が舌の下や胃に引っかかったまま残りの部分が先へ進むことがあり、そうなると腸がひもに沿ってたぐり寄せられてしまいます。腸が動き続けるうちに、ひもが腸の壁を切り裂いてしまうことがあります。この問題は猫により多く見られますが、犬にも起こります。

電池は特に危険です。ボタン電池は、引っかかった場所で食道や消化管にやけどを負わせることがあります。また、かみ砕かれた電池からは腐食性の物質が漏れ出し、口の中を傷つけることがあります。

注意すべき症状

関連項目

見られる症状は、異物がどこにあるかによって異なります。口、のど、食道(食べ物を胃へ運ぶ管)に何かが詰まっている場合、症状は通常、突然始まります。大量のよだれを垂らす、えずく、前足で口をかく、何度も飲み込むような動作をする、食べた直後に食べ物を吐き戻す、といった様子が見られることがあります。水は飲めても、食べ物は吐いてしまう犬もいます。舌の下に糸が引っかかっている場合も同様の症状が出ますが、見落としやすいものです。

異物が胃や腸にある場合、飼い主は次のような症状に1つ以上気づくことがよくあります。

  • 嘔吐(多くの場合は複数回。食べたり飲んだりした直後のこともある)
  • 食欲不振
  • だるそうにしている、元気がない、物陰に隠れる
  • お腹の痛み(背中を丸めた姿勢をとる、お腹に触れるとうなる、びくっとする)
  • 下痢(血が混じることもある)
  • 排便時にいきむ、便がほとんど、またはまったく出ない

症状は数時間以内に現れることもあれば、数日たってから現れることもあります。部分的な閉塞では食べ物が一部通過できるため、食べる量が減って時々吐く程度のこともあり、軽い胃腸の不調のように見えます。

緊急を要するとき

次のような場合は、すぐに獣医師の診察が必要です。向かう途中で動物病院に電話しておくと、スタッフが受け入れの準備をしやすくなります。

  • のどを詰まらせている、呼吸が苦しそう、または歯ぐきが白っぽい、灰色、青っぽく見える
  • 何度も吐く、または水を飲んでも吐いてしまう
  • お腹が腫れて見える、または触ると痛がる
  • ひどく弱っている、極端におとなしい、または倒れる
  • 鋭いもの、電池、ひも、または閉塞を起こすほど大きなものを飲み込むのを見た
  • 口やお尻からひもや糸が垂れ下がっている

時間が重要です。腸を圧迫する異物は、その部分への血流を止めてしまうことがあり、数時間後には組織が壊死し始める可能性があります。また、嘔吐を繰り返すと脱水になり、犬が弱ってさらに危険が増します。

自宅での対処

犬が何かを飲み込んだことがわかっている場合や、その疑いがある場合は、犬が元気そうに見えても、できるだけ早く獣医師に連絡するのが最善です。何を飲み込んだのか、どのくらいの大きさだったか、いつのことだったかを伝えてください。もう片方の靴下やおもちゃの残りの部分など、同じものが手元にあれば持参してください。

獣医師の指示がない限り、犬に吐かせないほうが安全です。鋭いものは吐き戻される途中でのどを傷つけることがあり、電池はやけどをさらに広げることがあり、大きなものは食道に詰まったり窒息を引き起こしたりすることがあります。塩や塩水は食塩中毒を起こすおそれがあるため、特に危険です。異物の排出を促すための民間療法もおすすめできません。異物が小さくて柔らかく、飲み込んでから間もない場合には、獣医師が動物病院で吐かせる判断をすることがあります。その場合は、薬を使い、管理された状態で行われます。

口やお尻からひもや糸が垂れ下がっている場合は、引っ張らないのが最善です。反対側の端が体内で固定されている可能性があり、引っ張ると消化管が裂けることがあります。

小さくてなめらかなものの中には、自然に排出されるものもあります。診察の結果、獣医師が、注意深く経過を観察しながら、場合によってはX線検査を繰り返して、異物が排出されるのを待つよう提案することもあります。待っている間は、嘔吐、食欲の低下、元気のなさ、便の変化に注意し、便の中に異物が出ていないか確認してください。自宅で様子を見るかどうかは、獣医師と一緒に決めるのが最善です。

獣医師による診断

獣医師は、犬が何を食べた可能性があるかを尋ねたうえで、お腹を触って痛みがないか、場合によっては異物そのものが触れないかを確認します。X線検査では、骨、石、金属がはっきり写ります。布、プラスチック、多くのおもちゃは写りにくいため、X線に写る造影剤を投与したり、超音波検査を行ったりすることがあります。内視鏡検査では、カメラの付いた細くしなやかな管を使って食道や胃の中を見ることができ、多くの場合、同時に異物を取り出すこともできます。血液検査では、嘔吐が体にどのような影響を与えているかがわかり、ほかの原因を除外するのにも役立ちます。

治療法

食道にある異物は、できるだけ早く取り除きます。ほとんどの場合、全身麻酔下で、内視鏡と小さな鉗子を使って口から取り出します。それがうまくいかない場合、獣医師は異物を慎重に胃へ押し込むことがあります。胃に入った異物は、消化されるか、手術で摘出されることがあります。食道は治る過程で狭くなることがあり、食べ物や液体が肺に吸い込まれると肺炎を起こすことがあるため、獣医師が経過観察のための診察を予定することがあります。

胃の中の異物も、多くの場合は内視鏡で取り出すことができます。異物が大きすぎる場合や鋭すぎる場合、または腸に移動している場合は、通常は手術が必要です。執刀医は胃や腸を切開して異物を取り除き、消化管のほかの部分に損傷がないかを確認します。腸の一部が傷ついていたり、血流が途絶えていたりする場合は、その部分を切除し、健康な端どうしをつなぎ合わせます。犬は通常、輸液、鎮痛、経過観察のために入院します。

手術後の回復

自宅での食事については、獣医師から計画が示されます。通常、手術後まもなく、やわらかい食事を少量ずつ与えることから食事を再開し、数日かけて普段の食事に戻していきます。傷が治るまでは運動を控えめにし、傷を保護するためにエリザベスカラーを使うことがあります。腸の縫合部から漏れが生じる場合、それが現れるのは手術後3〜5日目が最も多いです。犬が吐く、食べなくなる、痛がる様子を見せる、元気がなくなるといった場合は、すぐに獣医師に連絡してください。異物を早期に発見して取り除けば、ほとんどの犬は順調に回復します。

保護犬や迎えたばかりの犬

路上で暮らしていた犬は、骨やゴミ箱の残飯など、見つけたものを何でも食べることに慣れている場合があります。その習慣は、家に迎えられた後も残ることがあります。新しい家での最初の数週間は探索したくなる新しいものがたくさんあり、ストレスを感じていたり退屈していたりする犬は、いつも以上にものをかむことがあります。

Paw Squadronでは、どの救助の後もまず動物病院へ行き、体を洗います。そしてすべての動物が、譲渡前に健康診断、治療、ワクチン接種を受け、マイクロチップを装着します。ただし、健康診断で犬の習慣を変えることはできないため、犬を迎える前に家の準備を整えておくと安心です。異物を繰り返し飲み込む犬もいるため、食べ物以外のものを食べた経験があれば、獣医師に伝えておくとよいでしょう。

予防

靴下、下着、ヘアゴム、子どものおもちゃ、裁縫道具は床に置かず、犬の届かない場所にしまってください。ふたがしっかり閉まるゴミ箱が役立ちます。骨やトウモロコシの芯などの生ゴミは、早めに出すのが最善です。おもちゃは飲み込めないほど大きなものを選び、壊れ始めたら処分してください。骨、牛皮ガム、デンタルガムはのどに詰まることがあるため、かんでいる間は見守るのが最善です。どのガムが愛犬に合うかは、獣医師に相談できます。ごほうびを使って「放して」と「触らないで」を教えておくと、ものを安全に取り上げやすくなります。愛犬が食べ物以外のものを食べ続ける場合は、獣医師に相談してください。根本的な原因を調べたり、散歩の際にバスケット型の口輪を使うよう提案したりすることがあります。

複数の犬がいる家庭では、ほかの犬も同じおもちゃや物の一部を食べていないか確認しておくとよいでしょう。

保護犬を家族として迎える準備ができたら、里親募集ページをご覧ください。PawPediaには、ほかにも実用的なガイドがあります。

出典

オンライン資料

  1. Disorders of the Stomach and Intestines in Dogs · Merck Veterinary Manual (Pet Owner Version)
  2. Ingestion of Foreign Bodies in Dogs · VCA Animal Hospitals
  3. Gastrointestinal foreign body obstruction in dogs · Cornell Richard P. Riney Canine Health Center
  4. Gastrointestinal Foreign Bodies · American College of Veterinary Surgeons
  5. Gastrointestinal foreign bodies in dogs and cats: a retrospective study of 208 cases · Hayes G., The Journal of small animal practice (2009)

百科事典

  1. Foreign body · Wikipedia
  2. В. В. Сафронов. Инородные тела [Foreign body] · Большая российская энциклопедия, т. 11, Москва, 2008, с. 397 (archived copy)

書籍

  1. Fossum TW (ed.). Small Animal Surgery. 5th ed. Philadelphia: Elsevier, 2018. ISBN 9780323443449
  2. Silverstein DC, Hopper K (eds.). Small Animal Critical Care Medicine. 2nd ed. St. Louis: Elsevier, 2015. ISBN 9781455703067
  3. Ettinger SJ, Feldman EC, Côté E (eds.). Textbook of Veterinary Internal Medicine: Diseases of the Dog and the Cat. 8th ed. St. Louis: Elsevier, 2016. ISBN 9780323312110
  4. Щербаков Г. Г. и др.; под общ. ред. Г. Г. Щербакова. Внутренние болезни животных: учебник [Internal Diseases of Animals: A Textbook]. Санкт-Петербург: Лань, 2014. ISBN 9785811416820

この記事は一般的な情報であり、獣医学的な助言ではありません。動物の健康については、必ず獣医師にご相談ください。PawPediaの画像の一部はAIで生成されている場合があります。

このページの最終更新日は2026年10月13日です。

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