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メス犬の発情周期:正常な状態と受診すべきタイミング

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7分で読めます 最終更新:

出典:動物との暮らしの百科事典『PawPedia』

獣医学の情報源に基づいてファクトチェック済み

目次

概要

避妊手術をしていないメス犬は通常、年に約2回発情を迎え、血の混じったおりものが約2〜3週間続きます。出血が3週間を大きく超えて続く場合は受診してください。発情後に膿のような、または茶色のおりもの、お腹の膨らみ、嘔吐、飲水量や尿量の大幅な増加が見られる場合は、子宮蓄膿症の可能性があるため、その日のうちに受診してください。

概要
寝室の丸いフリースのベッドに黒・タン・白の犬が横たわり、人の手がその背中に添えられています。
柔らかいベッドで休む犬と、その背中に置かれた手
頻度ほとんどの犬で5〜11か月ごと、平均約7か月。おおよそ年2回
発情の期間血の混じった分泌物は通常、約2〜3週間続く
初回の発情通常は生後6〜24か月。小型犬ほど早く始まる傾向がある
段階4つ。飼い主が主に気づくのは最初の2つで、この2つを合わせた期間が発情にあたる
初期症状外陰部が腫れ、血の混じった分泌物が出る
その他の兆候排尿の回数が増える、尿によるマーキング、陰部をなめる、落ち着きがない、オス犬への関心
長すぎる目安出血が3週間を大きく超えて続く。獣医師に連絡する十分な理由になる
発情中リードをつけ、外では付き添い、去勢手術を受けていないオス犬から遠ざける
避妊手術発情周期がなくなり、妊娠と子宮蓄膿症を防ぐ
子宮蓄膿症子宮の深刻な感染症で、発情の1〜2か月後に最も多い。すぐに治療しなければ、急速に命に関わる状態になることがある
受診が必要なとき膿のような、または悪臭のある分泌物、お腹の腫れ、嘔吐、大量の出血、脱力、倒れる、歯ぐきが白っぽいといった症状がある(当日中に受診)

避妊手術を受けていないメス犬のほとんどは、年に約2回発情を迎えます。発情は、繁殖周期のうち犬が妊娠できる時期です。成犬のメスを迎えたばかりの方にとっては、出血や行動の変化に驚くことがあるかもしれません。このガイドでは、正常な発情の様子、通常どのくらい続くか、そしてどのような兆候があれば獣医師に連絡すべきかを説明します。

発情周期の4つの段階

獣医師は発情周期を4つの段階に分けます。飼い主が主に気づくのは最初の2つで、この2つを合わせた期間が、一般に「発情」と呼ばれるものです。

  • 発情前期。外陰部が腫れ、血の混じった分泌物が出ます。オス犬が寄ってきますが、メスはまだ受け入れません。この段階は平均で約9日間続きます。
  • 発情期。交配を受け入れるようになり、オス犬が近づくとじっと立ち止まったり、尾を横にずらしたりすることがあります。分泌物は多くの場合、薄くなり、ピンク色や麦わら色に変わります。この段階も平均約9日間で、この間に排卵します。
  • 発情休止期。ホルモンが変化し、オス犬を受け入れなくなり、外陰部はゆっくりと元の大きさに戻ります。この段階は、妊娠しているかどうかにかかわらず、約2か月かそれより少し長く続きます。
  • 無発情期。次の周期に向けて子宮が回復する、数か月間の休止期です。

発情中によく見られるその他の兆候には、排尿の回数が増える、尿でマーキングする、陰部をなめる、落ち着きがなくなる、オス犬への関心が高まる、などがあります。自分の体をとてもきれいに保つため、飼い主がほとんど血に気づかない犬もいます。

発情の期間と頻度

血の混じった分泌物は、通常約2〜3週間続きます。各段階の長さは犬によって大きく異なります。発情前期がわずか数日の場合も、3週間近く続く場合も、正常であることがあります。

ほとんどの犬は5〜11か月ごとに発情を迎え、平均は約7か月です。これはおおよそ年2回にあたります。小型犬では年3回発情することがあります。一部の超大型犬や、バセンジーなどの犬種では、年1回しか発情しないことがあります。

初回の発情は通常、生後6〜24か月の間に訪れます。小型犬は早く、大型犬や超大型犬は遅く始まる傾向があります。若い犬では周期が不規則なことが多く、一定のパターンが定まるまで最大2年かかることがあります。毎回の発情の開始日と終了日を記録しておくと、あとで獣医師が問題に気づきやすくなります。

珍しくても正常な場合がある周期

分割発情は、腫れと出血で始まったあと、排卵する前に治まってしまうものです。通常は1〜2か月以内に本来の発情が続きます。分割発情は初回の周期で最も多く、多くの場合は問題ありません。繰り返し起こる場合は、獣医師に診てもらってください。

鈍性発情とは、体は正常な段階をたどっているのに、腫れや分泌物がほとんど見られない周期のことです。最もよくある理由は、単に誰も気づかなかったというものです。それでもオス犬は関心を示すことがよくあります。

若い犬の一部(大型犬に多い)では、発情中に膣の粘膜が腫れることがあります。ピンク色や赤色の組織の塊が外陰部から突き出ることがあります。発情が終わると小さくなる傾向がありますが、通常は周期のたびに再発します。獣医師に診てもらってください。

発情が長すぎる場合

出血が3週間を大きく超えて続く場合は、獣医師に連絡する十分な理由になります。発情の兆候が約6週間以上続く場合、獣医師は通常、持続性発情と呼びます。これは、エストロゲンが長期間にわたって体に作用し続けることで起こります。

よくある原因は卵胞嚢腫です。これは卵巣にできる液体で満たされた袋で、卵子を放出せずにエストロゲンを作り続けます。頻度は低いものの、エストロゲンを産生する卵巣腫瘍が原因のこともあります。また、人がホルモンのクリーム、ジェル、スプレーを塗った肌をなめたり、体をこすりつけたりして、外からエストロゲンを取り込むこともあります。避妊手術済みの犬では、このような接触によって、発情とそっくりな外陰部の腫れや分泌物が見られることがあります。

エストロゲンに長期間さらされると、血液細胞を作る骨髄が損なわれることがあります。その結果、貧血、出血の問題、感染症が起こることがあり、この損傷は永続的になることもあります。エストロゲンが過剰になると、体の両側の脱毛(多くは陰部の周りから始まる)や、皮膚が黒ずんで厚くなることもあります。また、長い発情は、子宮の深刻な感染症である子宮蓄膿症をのちに起こりやすくすることもあります。

緊急を要するとき

当日中に獣医師の診察が必要な兆候もあります。次のいずれかに気づいたら、すぐに獣医師または救急動物病院に連絡してください。

  • 膿のような、悪臭のある、または茶色の分泌物(特に発情が終わってから数週間のうち)
  • お腹の腫れや張り、嘔吐、食欲不振
  • 普段よりはるかに多い飲水と排尿
  • 脱力、倒れる、歯ぐきが白っぽい、皮膚や歯ぐきの小さなあざ
  • 寝床がすぐに染みるほどの、または治まらない大量の出血
  • 発熱、またはぐったりして具合が悪そうな様子

子宮蓄膿症は発情の1〜2か月後に最も多く見られますが、発情後数週間から約4か月後までのどの時期にも起こる可能性があります。すぐに治療しなければ急速に命に関わる状態になることがあり、子宮頸管が閉じている場合は分泌物がまったく見られず、犬の具合がどんどん悪くなるだけのこともあります。兆候と治療について詳しくは、犬の子宮蓄膿症をご覧ください。

獣医師による検査

獣医師は、発情がいつ始まったか、これまでの発情周期はどうだったか、交配した可能性があるか、家族にホルモン製剤を使っている人がいるかを尋ねます。次に身体検査を行います。よく行われる検査に膣スメア検査があります。綿棒で採取した細胞を顕微鏡で調べ、発情周期のどの段階にあるか、エストロゲンが体にどの程度強く作用しているかを確認します。血液検査ではプロゲステロンを測定でき、排卵したかどうかがわかります。また、全血球計算では貧血や、骨髄の異常を示すその他の兆候を調べます。超音波検査では卵巣と子宮を確認できますが、小さな嚢胞は必ずしも見つけやすいとは限りません。

治療は原因によって異なります。発情が続く場合は、卵巣と子宮を取り除く避妊手術が、通常は最も推奨され、効果も最も長く続く選択肢です。繁殖用に飼われている犬では、獣医師がまずホルモン治療で排卵を促し、その後、子宮蓄膿症が起きないか注意深く経過を観察することがあります。エストロゲンの原因が家庭内のホルモン製剤だった場合は、接触がなくなれば兆候は多くの場合、治まっていきます。どの選択肢が愛犬に合うかは、獣医師が説明してくれます。

発情中のケアと予防

正常な発情に医学的な治療は必要ありませんが、いくつかの習慣で愛犬の安全を守ることができます。散歩ではリードをつけ、外にいるときは常にそばにいて、去勢手術を受けていないオスには近づけないようにするのが最善です。オスは何としてでも近づこうとすることがあるためです。発情期の間はいつでも妊娠する可能性があるため、発情が完全に終わるまではドッグランを避けるのが賢明です。洗える寝具や犬用のサニタリーパンツを使うと、家の中を清潔に保ちやすくなります。万一、意図しない交配が起きた場合は、早めに獣医師に連絡して対応を相談してください。

避妊手術を受けると発情周期がなくなり、妊娠と子宮蓄膿症を防ぐことができます。乳腺腫瘍のリスクを下げることもできます。発情中と発情直後は子宮への血流が多いため、多くの獣医師は、発情のあと約2〜3か月待ってから避妊手術を行うことを好みます。最適な年齢や時期は犬によって異なるため、愛犬に合うタイミングを獣医師に確認してください。メリット、リスク、時期については、メス犬の避妊手術のメリットとデメリットのガイドで詳しく説明しています。

メス犬を迎えた方へ

成犬の保護犬の場合、繁殖歴がわからないことがよくあります。Paw Squadronでは、譲渡の前にすべての動物が健康診断と寄生虫の治療を受け、ワクチン接種とマイクロチップの装着も行います。医療記録を受け取り、避妊手術を受けたと記載されているかを確認してください。はっきりしない場合は、獣医師が調べる手助けをしてくれます。譲渡後に発情が来た場合は、通常、まだ卵巣が残っていることを意味します。

避妊手術を受けたことがわかっている犬に発情の兆候が見られる場合、考えられる原因の一つは卵巣遺残症候群です。手術の際に卵巣の小さな一部が取り残され、それがまだ機能している状態です。兆候は避妊手術から数か月後、あるいは数年後に現れることもあります。獣医師は、スワブ検査と、卵巣組織を検出するホルモン検査を含む血液検査で確定診断し、残った組織を取り除くことで治療します。家族が使っているホルモン配合のクリームやスプレーも、除外すべきもう一つの原因です。

血の混じったおりものが、必ずしも発情によるものとは限りません。犬可移植性性器肉腫は、交配や、なめたりにおいを嗅いだりすることで犬から犬へうつるがんです。メスでは外陰部から出血することがあり、発情と間違えやすいです。北ヨーロッパや西ヨーロッパではまれですが、南ヨーロッパや東ヨーロッパの一部では今も見られ、主に多くの犬が自由に歩き回っている地域で発生します。通常、治療によく反応します。出血の様子がいつもと違うと感じたら、愛犬がどこから来たのかを獣医師に伝えてください。

迎えた犬のケアに関するほかのガイドは、PawPediaをご覧いただくか、よくある質問をお読みください。

出典

  1. Management of Reproduction in Dogs · Merck Veterinary Manual (Pet Owner Version)
  2. Estrous Cycles in Dogs · VCA Animal Hospitals
  3. Dogs in heat/coming into season · PDSA
  4. Everything You Need to Know About Dogs in Heat · American Kennel Club
  5. How Long Are Dogs in Heat? · American Kennel Club
  6. Reproductive cycles of the domestic bitch · Concannon P.W., Animal reproduction science (2011)
  7. Estrus Suppression in Dogs · Kutzler M.A., The Veterinary clinics of North America. Small animal practice (2018)

この記事は一般的な情報であり、獣医学的な助言ではありません。動物の健康については、必ず獣医師にご相談ください。PawPediaの画像の一部はAIで生成されている場合があります。

このページの最終更新日は2026年10月8日です。

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